呼吸の基礎

呼吸の基礎知識についての動画です!実践ではないのですが、客様の肩こり・睡眠不足・疲労感の原因が「呼吸」の場合もあります。

ぜひ、仕組みを学んでみてください。

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【セラピスト・エステティシャン必見】呼吸の基礎から学ぶ「深い呼吸」の大切さ

お客様の肩こり・睡眠不足・疲労感——その原因、実は「呼吸」にあるかもしれません。今回は、施術前後の会話にも役立つ「呼吸の基礎知識」をお届けします。


この記事でわかること

  • 呼吸の仕組み(外呼吸・内呼吸)
  • 深い呼吸が大切な理由
  • 胸式呼吸と腹式呼吸の違い
  • 自分の呼吸をチェックする方法
  • お客様へおすすめできるセルフエクササイズ

1. そもそも呼吸とは?

呼吸とは、口から空気を取り込み、肺でガス交換を行い、二酸化炭素を体外へ排出する一連の動作のことです。私たちの体は約60兆個の細胞からできており、その1つひとつに酸素を届けるために、常に呼吸をしています。

外呼吸と内呼吸

  • 外呼吸:肺に届いた酸素を血液に渡すガス交換(肺と血管の間)
  • 内呼吸:血液から各細胞へ酸素を渡し、二酸化炭素を受け取るガス交換(血管と体の組織細胞の間)

私たちが「呼吸」としてイメージしやすいのは、この外呼吸の部分です。


2. 1回の呼吸でどれだけ酸素を取り込める?

1回の呼吸(1回換気量)で肺に入る空気の量は、約 500ml(ペットボトル1本分) と言われています。ただし、そのうち約150mlは「死腔(しくう)」と呼ばれ、気道を通過するだけでガス交換されずに外へ出てしまいます。

つまり、実際にガス交換できるのは 350ml です。


3. なぜ「深い呼吸」が大切なのか?

ここが最重要ポイントです。

どんな呼吸をしても、死腔は常に150mlで変わりません。

つまり、浅い呼吸(例:1回換気量250ml)の場合、実際のガス交換量は 250 − 150 = 100ml にしかなりません。

一方、腹式呼吸でしっかり深く吸い込んだ場合、ガス交換量は 850ml にもなります。

浅い呼吸深い呼吸(腹式)
1回換気量250ml1000ml以上
ガス交換量100ml850ml
必要な呼吸数32回/分8回/分

ガス交換の効率は最大8倍以上の差が生まれます。また呼吸数も、浅い呼吸の方は約4倍も必要になってしまいます。

さらに、浅い呼吸(胸式呼吸優位)の方は、肩や首の筋肉を多く使ってしまうため、肩こりや頭痛の原因にもなります。


4. 深い呼吸(腹式呼吸)のメリット

  • 副交感神経が優位になる → ストレス・不安の緩和、リラックス効果
  • 睡眠の質が向上する
  • 集中力が向上する(脳への酸素供給が増えるため)
  • 血圧・心拍が安定する(緊張時に深呼吸が効果的な理由)
  • 冷えやむくみの改善につながる可能性がある
  • 長寿との関連も研究されている

5. 浅い呼吸(胸式呼吸優位)のデメリット

  • 自律神経が乱れる
  • 肩こり・疲れやすい・イライラしやすい
  • 睡眠の質が低下する
  • 集中力が低下する
  • 冷えやむくみが起きやすい
  • 姿勢不良(猫背・巻き肩) の方に多く見られる

6. 胸式呼吸と腹式呼吸の違い

胸式呼吸

  • 息を吸う時に胸が膨らむ呼吸
  • 交感神経優位(運動中など活発な状態)の時に使われる
  • 肋骨を動かす筋肉(内肋間筋・外肋間筋)を主に使用
  • ピラティスなどのアクティブな運動で活用

腹式呼吸

  • 息を吸う時にお腹が膨らむ呼吸
  • 副交感神経優位(リラックス・就寝中)の時に自然と行われる
  • 横隔膜を収縮させることで肺を下に膨らませる
  • ヨガなどリラックス系の運動で活用

理想のバランスは?

実は、呼吸は腹式・胸式のどちらかではなく、腹式70%:胸式30%のバランスが理想とされています。胸式が70%以上になると、首や肩の筋肉(胸鎖乳突筋・僧帽筋など)を過剰に使ってしまい、肩こりの原因になります。


7. 呼吸のチェック方法

サロンでのチェックは、会話の中で自然に行うのがおすすめです。「呼吸が浅そうだな」「肩で呼吸しているな」と感じたお客様に、さりげなく確認してみましょう。

① 呼吸数を測る(15秒×4)

1分間の呼吸数を測るのが正確ですが、時間がない場合は15秒間の呼吸数×4で計算してください。

成人の正常な呼吸数:16〜20回/分

これより多い場合は、呼吸が浅い・自律神経の乱れ・ストレス・姿勢不良の可能性があります。

② 胸式・腹式の確認

仰向けに寝ていただき、片手を胸、もう片手をおへそより下に当ててもらいます。

  • 胸が大きく動いている → 胸式優位
  • お腹が大きく動いている → 腹式優位(理想的)

③ 努力性の呼吸がないか確認

胸鎖乳突筋(首の筋肉)がぐっと力んで見えるような呼吸になっていないかも確認しましょう。


8. 女性に多い「胸式呼吸優位」に注意

女性は構造的に胸式呼吸に頼りやすい体の特徴があります。特に妊娠中は、赤ちゃんによって横隔膜が下がりにくくなるため、胸式呼吸が自然と増え、酸素不足・肩こり・イライラが起きやすくなります。

また、下着の締め付けによっても呼吸が浅くなりやすいので注意が必要です。

妊娠中・産後のお客様には、意識的に腹式呼吸を取り入れることをおすすめしてあげましょう。


9. お客様へのセルフエクササイズのご提案

呼吸が浅い・胸式呼吸優位・肩こりや頭痛があるお客様には、ご自宅でできる腹式呼吸の練習をお伝えしましょう。

骨盤後傾エクササイズ(基本)

  1. 椅子または仰向けに寝た状態で、両手をおへそより下のお腹に当てる
  2. 息を吐きながら、骨盤を後ろ(背中側)に傾ける
  3. 息を吸いながら元の位置に戻す
  4. 足の外側ではなく、親指の付け根(内側)に力を入れることを意識する

ブリッジエクササイズ(応用)

  1. 仰向けに寝て、ひざを立てる
  2. 息を吐きながら、骨盤を後傾させ、背骨を1つずつ持ち上げてお尻を上げる
  3. 息を吸いながら、背骨を1つずつ床に戻していく

どちらも「筋トレ」ではなく、腹式呼吸を意識することが目的です。


まとめ

ポイント内容
死腔は常に150mlどんな呼吸でも変わらない
深い呼吸のガス交換効率浅い呼吸の最大8倍以上
理想の呼吸バランス腹式70%:胸式30%
正常な呼吸数16〜20回/分
施術後の確認腹式呼吸になっていればリラックスの証

お客様が施術前に「胸式呼吸」で来店され、施術後に「腹式呼吸」に変わっていたら、それはしっかりリラックスしていただけた証です。ぜひ呼吸にも目を向けながら、お客様との会話に深みを持たせてみてください。